仏教対話できる生成AIロボット「ブッダロイド」 京大教授ら発表

原始仏教経典の文言(弟子の質問へのブッダの回答)を機械学習させ、仏教対話ができる生成AI(人工知能)「ブッダボットプラス」を2023年に開発していた京都大「人と社会の未来研究院」の熊谷誠慈(くまがいせいじ)教授らが24日、ヒューマノイドロボットに搭載した「ブッダロイド」を発表した。言葉と身体が調和した音声対話を実現したとしている。
人間の僧侶をモデルに、宗教空間での対話にふさわしい荘厳な動きができるよう設計。生身の僧侶には話しにくい相談の相手となったり、宗教行事の一部を代行して人手不足を補ったりすることも期待されるという。熊谷教授とAIスタートアップ「テラバース」の研究開発グループが開発した。
グループは、まず21年に非生成の仏教対話AI「ブッダボット」を開発。22年には仏教AR(拡張現実)技術を加えて視覚・聴覚のコミュニケーションを実現し、今回は「身体性」を加えた。
グループによると、キリスト教では修道女や天使などを模したロボットがあり、仏教でも観音菩薩(ぼさつ)や読経する僧侶を模したロボットの開発が報告され、対話機能を備えたものもある。

だが、二足歩行が可能で人間に近い全身動作を実現し、身体接触を伴う対面環境で自然な口頭対話ができる宗教AIヒューマノイドロボットの実装は初の可能性があるという。
ベースのヒューマノイドロボットはユニツリー・ロボティクス(本社・中国の杭州市)製で、▽ゆるやかで荘厳な速度での歩行▽相手に敬意を表する礼拝所作▽仏や菩薩、高僧らに対する合掌などの代表的な所作――を学習させた。
搭載するブッダボットプラスは「ChatGPT」の最新版を応用。使用者の質問・相談に対し、仏教経典の文言で回答したうえで、解釈や追加説明も提供する。青年男性の音声が標準搭載だが、性別・年代は変更可能だ。
この二つが連携し、使用者の質問・相談の音声認識から応答生成と音声合成による発話、身体動作までを一体的に制御している。
熊谷教授は「仏教AI開発を、身体性・対面性を含む新たな段階に発展させた。今後もさまざまな宗教や哲学とテクノロジーを融合し、より豊かなデジタル文化を提供していきたい」と話す。【太田裕之】